天然石などを購入する際に「硬度」が表記されていることがあります。
石の意味などが載っている本にも書かれているものが多いこの「硬度」を深堀りしていきます。
「硬度」とは?
本やサイトなどに表記されていることの多い「硬度」。
石ごとに異なる数字が書かれています。
「硬」さの「度」合い、と書いて硬度なので、何んとなく硬さの数値のはなしでしょ?と理解されている方がほとんどではないでしょうか?
硬さの数値ではない
実はこの硬度は石自体の硬さを表す数値ではないのです。
「表面の摩耗のしやすさ」の基準であり、数値は「表面を何で擦れば傷つくか」によって決められています。
例えば「硬度8」のトパーズは「硬度7」の水晶に傷を付けることが出来る、など「何」を「何」で擦れば傷を付けられるのか、で考えられているものです。
中の石自体が割れやすいかどうかはまた別のはなしになります。
壊れやすさは「靭性」
割れやすさなどの指標は「靭性(じんせい)」と呼ばれます。
「硬度」と「靭性」はまた異なるものです。
硬度を割れやすさなどの靭性のことだと思われている方は多いのではないでしょうか。
言葉から来るイメージもありますね。
最も高い硬度でも割れる
最も硬い基準とされる「硬度10」とされているダイヤモンドでも、金槌などで急激な衝撃を与えると割れることもあります。
硬度の数値
1~10までの数値がそれぞれの石に付けられています。
1~15まで分かれた新しい基準のモース硬度もありますが、10段階の方がよく使われていますので、今回もこちらを使って説明します。
硬度1 タルク
最も低い硬度1はタルクです。
硬度1の基準は爪で簡単に傷が付くということです。
硬度2も爪で傷が付く、との表記ですが「簡単に」というのが違いです。
硬度2 セレナイト
硬度2はセレナイト。
白く美しい光を見せてくれますが硬度は低く、手の油分や水分などにも注意が必要な石です。
原石などは輸送中に既に粉が落ちていることも多いです。
緑色の中に白い羽のような模様が見える「セラフィナイト」も硬度2-2.5となっています。
硬度2は爪で傷が付くという基準です。
硬度3 カルサイト
硬度3はカルサイトとコーラル。
コーラルは珊瑚です。
カルサイトはイエローカルサイトやブルーカルサイト、オレンジカルサイトなどが天然石でよく流通しています。
似た感じの「アラゴナイト」も3.5~4という数値。
この辺りになるとアクセサリーとして制作する際に、工具の先端が当たると傷が付くので、慎重な制作が必要です。
硬度3の基準はコインで傷が付くというものです。
硬度4 フローライト
硬度4はフローライト。
硬度4の基準はナイフで簡単に傷が付く、というものです。
これを聞くと分かるようにそこまで脆い、という感じはしませんよね。
ただ、フローライトは衝撃に弱い、という特徴があるので、落としたりぶつけたりしたときに割れやすい石です。
硬度3.5~4.5のマザーオブパール。
同じく3.5~4.5のマラカイト。
フローライトは割れなければ表面の劣化はそこまで気になりませんが、マラカイトなどは水分などにも弱いせいか、長く身に着けているとツヤツヤとした見た目が変化し、マットな質感になります。
硬度5 アパタイト
アパタイトが硬度5。
そしてオブシティアンも硬度5です。
ラピスラズリは硬度5~5.5。
硬度5の基準としてはナイフで「何とか」傷が付く、ということです。
ナイフで頑張れば傷が付くということはそんなに弱い感じはしませんね。
硬度6 ムーンストーン
硬度6はムーンストーン。
硬度6の基準は銅やヤスリで傷が付く、ということなので、丈夫なイメージですね。
硬度6~6.5はアマゾナイト。
同じくラブラドライトも硬度6~6.5です。
お客様のブレスレットのお直しなどで見てもそんなに極端な劣化や表面の変化はあまり見ない印象です。
このくらいの硬度だと、水に弱いなどの特性があれば別ですが、表面の摩耗などは神経質にならなくてもよいかと思います。
硬度7 クォーツ、トルマリン
硬度7はクォーツとトルマリンとなっています。
クォーツは「水晶」ですね。
水晶は種類が沢山あり、黄水晶、紫水晶、紅水晶、黒水晶など多様です(シトリン、アメジスト、ローズクォーツ、モリオン)。
中に金の針が入った「ルチルクォーツ」なども水晶に入っているので、硬度7です。
こちらは10年以上身に着けている私の私物、黒水晶のブレスレットですが、ゴムを定期的に替えているだけで、外観などの変化は感じません。
硬度7はガラスに傷をつけられるということなので、そんなヤワな印象ではありませんね。
硬度8 トパーズ
硬度8はトパーズ。
上記の水晶(石英)に傷を付けられる、というのが硬度8の基準です。
硬度9 ルビー、サファイア
そして硬度9はルビーとサファイア。
硬度8のトパーズに傷を付けられるという基準です。
このように硬度7の水晶のブレスレットに、硬度9のルビーとサファイアを入れると石同士がぶつかったりしたときに傷が付く場合もある、ということですね。
硬度10 ダイヤモンド
硬度10はダイヤモンド。
地上の鉱物のなかで最も硬いと言われる基準です。
無色透明で硬度も高いとなれば、身に着けやすいのでとてもいいですね。
ダイヤモンドジュエリーは宝石の中でも最も多い感じを受けますが、こういった身に着けやすさもあるのでしょうか。
硬度以外の問題
石を身に着ける際に気になるポイントは硬度だけではありません。
衝撃に弱い、熱に弱い、紫外線に弱い、水分に弱い、など様々な特性があります。
かえって硬度が低いよりも取り扱いが難しいものもあるでしょう。
上手く付き合う
高価な宝石などの場合にはなかなかそうもいかないかもしれませんが、天然石のブレスレットなどであれば、摩耗などで見た目が変化した場合は、気になる場合はリニューアルしてもいいでしょう。
今まで大事に身に着けていたものであれば、感謝の気持ちを持って、新しくするのもひとつの手です。
色んな石が入ったブレスレットなどの場合には、気になるものだけを除いて、入れ替えてもいいと思います。
ツヤが無くなったり、削れてしまった場合、天然石のブレスレットなどだと縁起物なだけに「えっ何か良くないことでもあるのかな・・・」などと気にしてしまう方もいます。
硬度や靭性、紫外線や水分の影響の受けやすさなど、石によって様々な特性があります。
見た目の変化はそれによって起きることも多いので、あまり心配し過ぎないで下さいね。
もちろん「思い入れがあるから見た目が変わってもこのままでいいんだ」という場合は引き続き大事に身に着けましょう。
天然石のブレスレットの場合には、中のゴムのメンテナンスと、浄化はお忘れなく。
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私の運営するネットショップ「A stone~高品質天然石~」
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