【日本の国石】糸魚川翡翠について解説します

翡翠は「日本の国石」として選ばれている石です。
そのなかでも日本から採れる「糸魚川翡翠」についてまとめています。

糸魚川翡翠
「日本の石」
ヒスイ＝中国？
日本のヒスイ文化は古い
突如消えた日本のヒスイ
天然記念物
ヒスイの効果
偽物に注意
購入先も注意
まとめ
私の運営する実店舗のパワーストーンショップ「エンジェルストーン」

糸魚川翡翠

糸魚川翡翠とは新潟県糸魚川で産出されるヒスイのことです。

糸魚川では「姫川薬石」などの石が採れることでも有名で、特にこの糸魚川翡翠はブランド産地として名高いものです。

ヒスイはミャンマー産が主な産地のひとつですが、糸魚川のヒスイはその希少性から他の産地のものよりも価格が高いものも多いです。

そしてこの「糸魚川翡翠」は国指定の天然記念物となっており、「採掘」が禁止されています。

よって海岸に打ち上げられたものや、過去採掘されたものを加工するしかないことが、その希少性を高めており、価格にも反映されているようです。

「日本の石」

2016年鉱物科学会により、ヒスイは「日本の石」として選ばれています。

糸魚川翡翠は「市の石」、「県の石」としても選定されています。

日本の石というのは、その国を象徴する石でもありますが、なぜヒスイが日本の石として選ばれているのでしょうか？

ヒスイ＝中国？

ヒスイというと何となく中国のイメージが強くないでしょうか？

実際、奈良時代に中国から日本にヒスイが持ち込まれています。

中国ではヒスイは「玉（ぎょく）」と呼ばれ、現世と来世を繋ぐとも考えられるほど神聖な鉱物でした。
ヒスイを持つことで5つの徳『仁・義・礼・智・信』を授けるともいわれていました。

当然、ヒスイは中国でも特別な石だったのです。

日本のヒスイ文化は古い

しかし、奈良時代に中国からヒスイが持ち込まれてから日本にヒスイ文化が根付いたのではないとされています。

実は縄文時代前期から日本にはヒスイの文化があったといわれています。

弥生時代には「勾玉」の形が多く作られ、日本のヒスイ文化は栄えていました。

そしてその中心にあったのが「糸魚川翡翠」で、日本列島全域にまで広がりを見せていたようです。

突如消えた日本のヒスイ

にもかかわらず、奈良時代以降、ヒスイの勾玉は作られることなく、ヒスイ自体が歴史から姿を消します。

権力の象徴として必要が無くなった、という説や、シャーマン（巫女/呪術者）が必要無くなったからだ、という説があるようですが、未だに理由は分かっていないようです。

一体何があったんでしょうね。

天然記念物

こうしたことから日本のヒスイ文化は古く、糸魚川のヒスイが日本の歴史にとって重要なものであると考えられています。

天然記念物として指定されるのも納得です。

ヒスイは『豊穣・生命・再生』を象徴し、『幸運の石』として大切にされてきた石です。

ヒスイの効果

お守りとして高い効果を持つと伝えられており、災難や事故を避けてくれる効果があるといわれています。

邪悪な気をシャットアウトし、持ち主を守ってくれる石とされています。

成功と繁栄を象徴するパワーストーンともいわれており、身に着けることで幸運を呼び寄せるといわれています。

・五徳（仁・義・礼・智・信）をもたらす
・健康のお守り
・人生に成功と繁栄をもたらす
・災難から持ち主を守る
・不屈の精神を養う

などといわれています。

偽物に注意

糸魚川のヒスイは他の産地に比べ価格が高い傾向にあります。

そのため、産地を偽って販売されることもあるかと思います。

鑑別書などでも産地などは出ないので、バレることもありません。

購入先も注意

当ショップでは糸魚川翡翠を重点的に仕入れている業者様から購入しております。

先日伺ったお話によると、石の加工工場はほとんど中国にあるのですが、石の卸販売社が中国に加工を依頼して送ると、糸魚川産ではない産地の翡翠とすり替えられて返ってくることがあるそうです（こわいですね）。

なので送ったものと合っているかどうかを確認するため、ビーズや勾玉に加工した後に出る端材も全て返して貰い確認するそうです。

あとは信用できる付き合いのある加工業者に頼んでいる、とのことで、あまり気にしていない会社さんのものは糸魚川産ではないものを販売していることもあると伺いました。

意外と色々あるんですよね。天然石って。

販売店や卸業者に悪気は無くても、こんなこともあるようなので、購入する際には注意しましょう。